シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP8月の非石油地場輸出は7.7%増、1~8月では5.9%増に

経済

2020年9月18日

8月の非石油地場輸出は7.7%増、1~8月では5.9%増に

 シンガポールの8月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除いた輸出)は156億Sドル(約1兆2,000万円)で、前年同月比7.7%の増加だった。この結果、8カ月のうち6カ月でNODXが前年を上回った。1~8月通期のNODXは5.9%の増加になった。
 
 メイバンク・キム・エン証券のアナリストによれば、ドットコムバブル崩壊後の2001年のNODXは14%減、米国発の金融危機が発生した09年は11%減で、ウイルス禍は都市封鎖や国境規制で人の流れは途絶えたが、製造業サプライチェーン、貿易への影響は重大ではなかったことが示されたという。
 
 NODXのうち、電子機器輸出は5.7%増で、集積回路(IC)、ディスクメディア、パソコンの輸出が増加した。
 
 電子機器以外の輸出は8.3%増で、金(ゴールド)、特殊機械、調理済み食品の輸出がけん引した。世界的な景気悪化で安全資産として金の需要が高まっている。
 
 石油貿易、再輸出を含めた総貿易は805億Sドル(約6兆円)で、前月より6.4%増加した。
 
 上位10市場別では、インドネシア、香港、マレーシア、タイ向け以外は増加した。特に中国、欧州連合(EU)、米国向け輸出が増加した。
 
 OCBC銀行のエコノミスト、リン氏は、中国経済が内需へのてこ入れで回復していることを明るい材料として上げた。

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