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社会

2020年8月31日

高齢者の社会的満足度、「サーキットブレーカー」中に低下

 シンガポールの経済・社会活動を制限する「サーキットブレーカー」期間中の5月、社会的孤立から高齢者の社会的満足度が1月と比べ4%低下したことが、シンガポール経営大学(SMU)幸福な老化研究センターの調査から分かった。同センターは長期にわたり月1回、55~75歳の国民7,500人を対象に調査を行っている。
 
 ほかの人と同居している高齢者の場合、社会的満足度はサーキットブレーカー施行前の独居高齢者の満足度と同じ水準に落ちた。独居高齢者の満足度はこれよりさらに低かった。ソーシャル・ディスタンシングで友人や地域社会から支援を得るのが困難になったためだ。
 
 デジタル格差では、電話・テレビ電話、メッセージ送信、ソーシャルメディアなど通信技術を利用している高齢者は満足度、幸福感が高く、孤立感も少なかった。
 
 サーキットブレーカー解除後の7月時点の満足度はいくらか回復したが、以前の水準には届かなかった。
 
 新型コロナウイルス禍のさなか、予期せず収入の道を失った高齢者もおり、60歳代、70歳代の多くは雇用維持を心配している。

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