シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP賃金カットを受けた社員は5カ月間で22万人、人材省統計

経済

2020年8月21日

賃金カットを受けた社員は5カ月間で22万人、人材省統計

 シンガポール人材開発省は20日、3月から7月までの5カ月間に賃金がカットされた社員は延べ22万4,800人になったと発表した。
 
 人材省は3月12日、賃金調整、無給休暇の取得奨励、労働日数削減など賃金カットにつながる措置を講じた企業に報告を義務付けた。届け出を行った企業のうち数社は複数回、届け出ている。人材省は解雇の代替手段としてこうした雇用維持措置を奨励しており、政府の支援措置が雇用維持を後押ししたと結論付けた。
 
 新型コロナウイルス感染拡大(パンデミック)の影響は一律ではなく、最も影響が大きい宿泊・外食サービス、建設、卸売・小売業の労働者が賃金カットを受けた社員の半分以上を占めた。
 
 業績が好調な電子機器製造、薬品、金融では雇用を増やしているが、労働集約型のサービス業における解雇者数には追い付かない。
 
 月ベースで最も賃金カットを受けた社員が多かったのは4月で8万3,000人。その後は漸減しており、7月は2万2,800人だった。
 
 スタートアップでは雇用が創出されていることも人材省報告で示された。政府が導入した雇用支援計画の下、1,600余りのスタートアップが4,600人の社員と860人の研修生を募集している。募集する職種で多いのは、ソフトウエアデベロッパー、シェフ、エンジニア、販売・マーケティング・ビジネス開発管理者など。 

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