2020年8月7日
EUへの輸出が急増、豪州とはデジタル経済協定を締結
シンガポールが欧州連合(EU)と締結し、昨年11月21日に発効した自由貿易協定(FTA)の効果が表れている。EUのシンガポール代表部によると、昨年12月~今年5月のEUのシンガポールからの輸入は97億ユーロで、前年同期比12%増加した。同期間、EUの輸入総額は10.6%の減少だった。
一方、EUからシンガポールへの輸出は16%減の125億ユーロ。シンガポールからEUへの輸出品では有機化学品と薬剤が多かった。
EUはシンガポール産品の84%について関税を免除した。残りの16%についても税率を軽減する。シンガポールはEUに対し唯一課していた酒税を撤廃。この結果、EUからのビール輸入が20%増加した。
シンガポールは豪州とはデジタル経済協定を交わした。貿易手続きのデジタル化などを推進するもので、テレビ会議方式で署名式が行われた。両国は、輸出入の電子証明、電子的貿易文書の共有のためのブロックチェーン技術の活用など、3月に締結した覚書に基づきプロジェクトを推進する。
シンガポールはチリ、ニュージーランドと同様の協定を既に交わしており、韓国とも交渉を開始した。