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経済

2020年8月3日

建設現場、思うに任せない労働者確保

 シンガポールの建設業では多くの企業が工事再開を希望しているが、十分な数の労働者を確保できないという問題が生じている。労働者の現場復帰には当局が定めた条件をすべてクリアする必要があるからだ。建設業で働く労働者は30万人で、外国人が多数を占める。
 
 外国人労働者は主に共同宿舎(ドーミトリー)に住んでいる。これらの宿舎は8月7日までに、全居住者に対するPCR検査が終了し安全宣言が出されるが、すべての労働者が仕事に復帰できるわけではない。
 
 建設現場ではセーフ・ディスタンシングなど感染予防措置が講じられているが、ストレーツ・コンストラクションでは、現場に復帰できた労働者は5~10%。鉄骨構造のコーリ・ホールディングスによれば、現場復帰を認められたのは200人のうち約50人。帰国を希望する労働者がいる一方、入国規制が敷かれているため、新たに外国から労働者を呼び寄せることはできない。
 
 労働者の能力も問題だ。電気工事のLSKエンジニアリングによると、特定の技能を持つ労働者が職場復帰を認められないと仕事が止まるケースがある。
 
 作業現場が異なる労働者の交流禁止など、労働者間の感染を予防するための措置も会社は講じなければならない。

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