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政治

2020年8月3日

シングパスのセキュリティ機能を強化、高リスク取引も可能に

 シンガポールで電子政府サービスを利用する際の国民の身分証明番号「シングパス」の機能が強化され、銀行口座開設など高リスク取引にも利用できるようになる。国民登録番号カード(NRIC)のデジタル版とされる。
 
 開発するのは、政府機関で使用するデジタル技術の開発機関ガバメントテクで、リアルタイムで詐欺を察知する能力を構築する業者を入札で募集する。
 
 DBS銀行とOCBC銀行は既に、シングパスの生体認証機能をオンライン・モバイル銀行サービス利用の際の本人確認に利用している。
 
 機能強化は国民と政府機関との間だけでなく、国民と民間セクターの組織とのやり取りにもシングパスを本人確認に利用できるようにするためだ。機械学習や人工知能(AI)を取り入れたシステムにするため、自動化プログラムによるログインを探知でき、またパネルのスワイプの仕方、指の圧力のわずかな違いを認識することで端末所持者以外の者による使用を予知できる。
 
 現在、160万人がシングパスのモバイルアプリを利用し、NRICバーコード、婚姻証明番号、不動産所有権などの個人情報を保管している。
 
 新機能付加後は携帯画面上の顔をスキャンすることで、銀行口座開設、銀行手形の購入などができるようになる。

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