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経済

2020年7月15日

第2四半期のGDPが12.6%減少、11年ぶりの景気後退に

 シンガポールが11年ぶりの景気後退に陥った。通産省の14日の発表によると、第2四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比12.6%減少した。
 
 通産省は理由として、4月7日から6月1日まで、経済・社会活動を制限する「サーキットブレーカー」を施行したことと、世界的な景気の悪化による外需の減少を挙げた。GDPは前期比では41.2%の減少だった。これで2・四半期連続の減少となり景気後退の要件を満たした。
 
 チャン・チュンシン通産相はフェイスブックへの投稿で「GDP統計は国が直面している困難の度合いを示している。回復への道のりは容易ではなく、各国がウイルス感染の第2波、第3波への取り組みとして、局所的都市封鎖やセーフ・ディスタンシングを復活させており、外需が引き続き軟調なため、回復はまだら模様になる見通しだ」と書いた。
 
 パトリック・テー全国労働組合会議(NTUC)書記長補は、解雇の急増、失業率の上昇が懸念されるとした。
 
 第2四半期のGDPのうち、建設業の生産が前年比54.7%の大幅減だった。サーキットブレーカーでほとんどの工事が停止され、外国人労働者に対する移動制限で労働力確保にも支障が出た。サービス業の生産は13.6%減少した。
 
 唯一気を吐いたのは製造業で、2.5%の増加だった。バイオ医学部門(薬品・生物製剤、医療機器)の生産増がけん引した。

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