シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPロールスロイスが職員24%を削減へ、「市況回復には4~5年必要」

経済

2020年7月10日

ロールスロイスが職員24%を削減へ、「市況回復には4~5年必要」

 航空機エンジン製造の英ロールスロイスはシンガポール職員(約1,000人)のうち技術職を中心に240人を解雇する。航空機エンジンの需要低迷が理由で、全世界では全職員の17%に当たる9,000人を解雇する。
 
 ロールスロイスはシンガポールのセレター航空宇宙団地に工場を持ち、エンジン部品のファンブレード製造と、エンジンの組み立て、検査を行っている。
 
 解雇についてビッキー・バングー東南アジア地域社長は、コロナウイルスの世界的感染拡大(パンデミック)が世界、シンガポールの航空業に与えた影響はかつてない深刻さで、民間航空機用エンジン需要がパンデミック前の水準に戻るには4~5年はかかると述べた。
 
 世界各国の航空会社は保有航空機の多くの運行を停止しており、航空機発注も取り消している。航空機メーカーのエアバス、ボーイングも大量解雇に乗り出した。
 
 シンガポール航空宇宙産業協会のシア最高責任者によると、整備・修理・オーバーホール(MRO)受注は80%減少した。しかし企業はMRO需要の増加に備え、サービス能力の維持に苦闘しているという。
 
 ロールスロイスはロンドン市場上場企業で、20億ポンドの追加借り入れ計画を発表したため株価が急落した。

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