シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP国営テマセクの運用残高は3千億Sドル、経営悪化企業の救済も

経済

2020年7月9日

国営テマセクの運用残高は3千億Sドル、経営悪化企業の救済も

 国営投資会社テマセク・ホールディングスの運用残高は3,000億Sドル(約23兆円)余りとの推測記事について、最高経営責任者(CEO)で首相夫人のホー・チン氏はフェイスブックへの投稿で「運用成績の分析が正確だ。数字はテマセク経営陣の見込みとほとんど変わらない」と書き込んだ。
 
 テマセクは例年、7月に年次報告を公表するが、今年は出資している会社の決算発表が遅れているため、9月に延期する。
 
 テマセクは上場企業以外に、社債を発行している非公開企業など企業に出資しているが、公表された決算統計からテマセク運用成績の推測が可能だ。テマセクは運用残高の60%を占める主要投資について、投資先を明らかにしている。
 
 投資利益の一部を国庫に納めているが、最近は出資している企業のうち、コロナウイルス感染拡大の影響を受けた企業の救済を余儀なくされているという。
 
 代表例が経営難に陥ったシンガポール航空(SIA)で、テマセクは88億Sドル(約6千7百億円)相当の株主割り当てと33億5,000万Sドル(約2千5百億円)の転換社債を引き受けた。テマセクはSIAの筆頭株主。

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