2020年7月1日
銀行の5月の貸付残高は6,853億Sドル、3カ月連続の減少
シンガポール金融管理庁(MAS)が発表した5月末時点の銀行の貸付残高は6,853億Sドル(約53兆円)で、前月より44億ドル(0.64%)減少した。減少は3カ月連続。うち事業融資残高は0.7%減の4,306億ドル(約33兆円)で、2カ月連続の減少となった(額の単位はすべてSドル)。
事業融資のうち、金融機関向けが2.2%減の1,035億ドル(約8兆円)、商業向けが2.7%減の656億ドル(約5兆円)、製造業向けが0.9%減の288億ドル(約2兆円)だった。
一方、建設業向け貸付残高は0.6%増の1,466億ドル(約11兆円)。運輸向けは2.1%、ビジネスサービス向けは1.2%、それぞれ増加した。
消費者向け貸付残高は0.5%減の2,547億ドル(約19兆円)で、経済・社会活動を制限する「サーキットブレーカー」が影響した。前年同月との比較では3.4%の減少で、過去最大の下落幅だ。
消費者向けローンの大半を占める住宅ローン残高は1,998億ドル(約15兆円)で、前月比0.1%の減少だった。無担保融資も減少した。自動車ローン残高は同2.4%減の85億ドル(約6千5百億円)で、過去最大の下落幅。消費向けローンで唯一増加したのは証券金融で、1.8%増の17億ドル(約1千3百億円)だった。