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社会

2020年7月1日

図書館の返却本、書架に並べる前に24時間「隔離」

 図書館が1日、再開された。国立図書館局(NLB)によると、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、返却された図書は約24時間、一定の場所に置いてから書架に戻す。また図書返却カウンター、書架など多数の人が手を触れる場所は2時間ごとに消毒し、すべての図書館に手の消毒剤を備える。
 
 国際図書館連盟(IFLA)が発表した指針を参考にした。本は一般的な消毒が不向きで、米北東部文書保管センターは、液状消毒薬、粉状洗剤、紫外線殺菌は本を傷めるため不適とし、少なくとも72時間、手を触れないでいることを推奨している。
 
 図書館に入れるのは1フロア当たり50人で予約が必要。資料の貸し出し、返却のみ可能で閲覧は不可。図書館滞在時間は30分以内。開館時間も通常より短い午前11時~午後7時とする。
 
 返却図書にこうした「待機」期間を設けている図書館はほかにもあるが、期間はまちまちで、豪州図書館情報協会は専用の施設に24時間の「隔離」を、チェコの図書館は48時間の隔離を推奨している。一方、デンマークの図書館は隔離をしていない。
 
 米国で行われた、図書館・博物館再開に伴う汚染研究では、コロナウイルスに汚染された本でも3日経過すればコロナウイルスは検出されなかったという。

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