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政治

2020年6月30日

「与党の圧倒的多数は望ましくない」、首相弟のシェンヤン氏

 新党、シンガポール前進党(PSP)党員になったリー・シェンヤン氏は29日、フェイスブックへのビデオ投稿で、与党・人民行動党(PAP)の議会における圧倒的多数を終わらせるための投票を有権者に呼び掛けた。シェンヤン氏はリー・シェンロン首相の弟。シンガポールには多様性が必要だと訴えた。
 
 シェンヤン氏は圧倒的多数派のPAPが過剰な権力を手中にしたと指摘。「PAP政府は反対者の口を封じるためフェイクニュース法を利用でき、反対者を破産させるため名誉棄損訴訟を利用できる」などとタブーにあえて触れた。さらに「物品・サービス税(GST)を増税し歳入を増やすことができ、その政府は数十億ドルの秘密の準備金を持っている」と語った。
 
 政府機構は「宦官病」にかかっていると主張。リーダーがおらず、皇帝の機嫌をとるだけのために存在する平公務員ばかりだと批判した。
 
 別の投稿では、リー・シェンロン氏は2004年に首相になった際の、表現の自由を拡大するとの約束を守っていないと述べた。
 
 シェンヤン氏のPSP加入について問われたのに対し、リー首相は「総選挙は自分や家族間の紛争が焦点ではない。重大な局面にあるシンガポールの将来がかかっている」と述べた。
 
 首相と、妹のウェイリン氏、シェンヤン氏との間で、父親が残した邸宅の扱いをめぐり紛争が起こっている。

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