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経済

2020年6月29日

食用油の益海嘉里、中国・重慶に新たな加工拠点

 中国で食用油生産を手掛けるシンガポール系の益海嘉里重慶糧油(益海嘉里集団)がこのほど、重慶市江津区の徳感工業団地で新たな食品加工拠点の建設工事に着手した。敷地面積は1万3,666m2。総額4億人民元(約61億円)を投入し、火鍋の調味料(底料)、四川料理風味の複合調味料、火鍋食材、米紛・油製品などの生産体制を整備する。3段階で建設し、来年12月以降の順次稼働を目指す。フル稼働後の加工能力は年12万t、工業生産額は22億人民元(約333億円)を見込む。現地で新たに900人の雇用を創出するという。中国国営メディアが6月22日付で報じた。
 同拠点は食材加工やサプライチェーンなどの複数の産業プロセスで構成。前工程の原料生産と後工程のカット野菜などの加工品供給をマッチングさせる。同工業団地の責任者は「地域の経済社会の発展に新たな活力が注入される」と期待感を示した。
 益海嘉里はシンガポール農産物大手のウィルマー・インターナショナル(豊益国際集団)の完全子会社。ウィルマーは2009年に同工業団地に進出し、重慶市で唯一の生産基地を設けた。足元でセントラルキッチンのほか、年産能力30万t超の第1期食用油精製プロジェクト、第2期大豆圧搾、もみ、製粉プロジェクトを進めており、今年7月にも稼働させる予定。同拠点の年間生産額は100億人民元(約1,513億円)に達する見込みという。

(提供:亜州ビジネスASEAN
 

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