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経済

2020年6月24日

5月のコアCPI、4カ月連続でマイナス

 統計局が発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比マイナス0.8%で、食品、住居・公益費以外の項目はすべて値下がりした。
 
 CPIから、住宅賃借料と自家用車所有にかかわる経費を除いた、より生活実態に近いコアCPIは0.2%のマイナスで、4カ月連続のマイナスとなった。
 
 社会・経済活動を制限する「サーキットブレーカー」の緩和で買い物に出る住民が増加しているため、この先、物価はわずかながら上昇する可能性があるとアナリストはみている。
 
 項目別で食品は2.2%上昇。住居・公益費は0.1%の上昇だった。最も下落したのは運輸費で4.8%。乗用車、ガソリンの値下がり、混雑時の自動車による道路利用に料金を課すロード・プライシング(ERP)の凍結が理由。
 
 衣類・履物は4.4%、レクリエーション・文化活動は2%、保健医療は1.9%、その他雑貨・サービスは1.4%、それぞれ値下がりした。
 
 メイバンク・キム・エン証券のエコノミストによれば、「サーキットブレーカー」の緩和で小売価格の下落は抑制されるが、賃金カット、失職を背景に緩和第2段階中に消費支出がウイルス禍発生前の水準に戻ることはないという。
 
 雇用市況の悪化、経済低迷で消費需要は低迷するため、必需品以外の商品の値上がりは抑制されると政府は予想している。

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