今年の期中賞与はなし、上級公務員は再度の給与カット

　シンガポール人事局は6月18日、今年は公務員に対し期中賞与は支給しないと発表した。新型コロナウイルス禍による経済低迷を考慮した。また上級公務員には再度の給与カットを行う。
 
　コロナウイルス感染拡大のため経済・社会活動が制限された結果、第1四半期経済は縮小。雇用情勢も悪化した。
 
　上級公務員に対してはランクに応じ半月または1カ月分の給与カットを行う。2月にも既に半月分の給与カットを行っていた。
 
　この先、経済が回復すれば期末賞与は支給の方向で検討する。特に低賃金の職員を配慮するという。またコロナウイルス感染拡大時の勤勉、犠牲に対し報いるとしており、医療従事者には特別措置が講じられる可能性がある。
 
　シンガポール事業連盟（SBF）のホー・メンキット最高責任者は「業績回復の程度は企業により異なるため一律の方法は勧告できないが、社員保持を重視しており、政府に倣い賃金経費を抑制し、解雇という手段に訴えないよう企業に望む」と述べた。
 
　公務員の期中賞与停止は、米国発の金融危機があった2009年以来。