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金融

2020年6月11日

台湾・元大金控が進出表明、香港の将来に懸念

 台湾の中堅金融持株会社、元大金融控股(ユアンタ・フィナンシャル・ホールディングス)は6月9日、香港市場の将来見通しが不透明なため、傘下の元大証券と商品先物取引会社の元大期貨をシンガポールに進出させ、アジアの新たな金融取引プラットフォームにすると表明した。10日付経済日報が報じた。
 
 元大金控は従来、アジアの債券発行、国際金融取引業務を香港に集中させていたが、シンガポールとの2拠点戦略を進める。中国の全国人民代表大会(全人代)が香港への国家安全法の導入案を採択し、「一国二制度」の崩壊によって香港の金融センターとしての地位が失われるとの観測が出る中、シンガポールを新たな拠点に育成する意欲を明確に示した企業が現れた形だ。
 
 なお、シンガポールに関しては、投資家が香港の資金をシンガポールに移した結果、国内銀行の4月の外貨預金額が前年同月比4倍に急増したとの報道もみられたが、シンガポール金融管理局(MAS)は7日、これを否定する声明を発表している。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN
 

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