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政治

2020年6月11日

抗ウイルス薬「レムデシビル」を条件付き承認、重症患者に使用

 健康科学庁(HAS)は米ギリアド・サイエンシズのレムデシビル(製品名ベクルリー)を新型コロナウイルス感染症に対するシンガポール初の治療薬として承認した。重症患者に静脈液として使用する。
 
 レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発された抗ウイルス薬。ギリアドから5月22日に承認申請があり、3週間以内でのスピード承認となった。米国ではFDA(食品医薬品局)が5月1日に緊急的な使用を認めており、これを受け日本でも特例承認を適用し、承認申請から3日で承認している。承認している国はまだ少ない。
 HSAは、レムデシビルの効力、安全性に関するデータは少ないが、臨床試験の結果、治療薬として承認するだけの合理的根拠があると説明した。
 
 アメリカ国立アレルギー・感染症研究所による第3相試験、ギリアドによる試験から得られたデータに基づき承認した。シンガポール国立大学病院(NUH)がギリアドの臨床試験に含まれた。薬はコロナウイルスの増殖に必要な酵素を阻害する。
 
 人工呼吸器が必要な人など重症患者に使用する。注入時の発疹、急性腎障害、肝機能障害の副作用がある。

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