シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP4月の小売業販売額が激減、「サーキットブレーカー」が主因

経済

2020年6月8日

4月の小売業販売額が激減、「サーキットブレーカー」が主因

 統計局によると、4月の小売業販売額は推定21億Sドル(約1,648億円)で、前年同月比40.5%の減少だった。これほどの減少は1986年に統計を取り始めて以来。
 
 経済・社会活動を制限する「サーキットブレーカー」の導入が4月7日で、ほとんどの小売店を含め、社会生活に必須とみなされない産業部門が業務停止を命じられ、住民の外出も制限された。サーキットブレーカーは5月末まで実施されており、5月の小売業販売額は4月を下回る可能性もある。シンガポール国立大学ビジネススクールのローレンス・ロー准教授は、小売業に対する営業制限が全面解除されても、消費需要が急回復することはないとしている。
 
 4月は必需品以外の商品の売り上げが特に減少した。腕時計・宝飾品の販売額は88%、衣服・履物は85%、自動車は77%、レクリエーション用品は63%、それぞれ減少した。
 
 業態別では、デパートの売り上げは85%減、食料・酒類販売店は53%減だった。しかしスーパーマーケット・ハイパーマーケットの売り上げは75%増加。ミニマート、コンビニエンスストアも11%増だった。
 
 外食業は53%減で、店内食事の禁止が影響した。売り上げは持ち帰りとデリバリーのみ。レストランの売り上げ減が67%で最大。ファストフード店は29%減だった。外食業の販売額は推定3億9,700万Sドル(約311億円)で、オンライン販売が39.2%を占めた。小売業全体ではオンライン販売は17.8%を占めた。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP4月の小売業販売額が激減、「サーキットブレーカー」が主因