2020年6月5日
4月の輸出24%減、22年半ぶり貿易赤字に
マレーシア統計局が6月4日発表した貿易統計によると、2020年4月の輸出額は前年同月比23.8%減の649億2,460万リンギ(約1兆6,550億円)だった。新型コロナウイルス対策で経済活動が制限されたことが影響。下げ幅はリーマンショック後の09年9月以来の大きさとなった。一方、輸入額は8.0%減の684億2,020万リンギ(約1兆7,440億円)と、輸出に比べ下げが小さく、貿易収支は34億9,560万リンギ(約891億円)の赤字に転落。貿易赤字の計上は、アジア通貨危機の影響を受けた1997年10月以来、22年6カ月ぶりとなる。
輸出は主要品目が軒並み減少。全体の約4割を占め最大の電気・電子製品が21.7%減だったほか、石油精製品が22.2%減、木材・木工品が49.6%減などとなり、全体を押し下げた。輸出先別ではシンガポール向けが16.3%減少。原油が90.2%と大幅に落ち込んだ。一方、中国向けは4.2%増となり、全体の2割近くを占めた。鉄鋼製品や電気・電子の増加が寄与した。
1〜4月の累計は、輸出額が前年同期比5.5%減の3,036億860万リンギ(約7兆7,400億円)、輸入額が1.2%減の2,701億3,760万リンギ(約6兆8,860億円)、貿易収支が334億7,100万リンギ(約8,530億円)の黒字だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)