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経済

2020年6月4日

上場企業の第1四半期決算、前年比40%の減益

 シンガポール取引所(SGX)に上場している企業のうち、5月29日までに155社が1~3月期決算を発表した。利益の合計は48億9,620万Sドル(約3,811億円)で、前年同期より38.5%少なかった。黒字は102社で、赤字だったのは34%に相当する53社だった。
 
 新型コロナウイルスの感染がシンガポールで1月に発生した後、初の決算発表となった。赤字会社の代表格はシンガポール航空(SIA)。四半期ベースで過去最高となる7億Sドル(約544億円)余りの赤字を計上した。ウイルス禍を理由とする旅客往来の制限で運航本数を大幅削減したほか、原油価格の急落により燃料油ヘッジで損失を出した。
 
 マレーシア系CGS-CIMB証券のリム調査部長によると、業績が予想を下回ったのは23銘柄、上回ったのは12銘柄、予想範囲以内だったのは23銘柄だった。
 
 シンガポール当局は4月初旬から2カ月間、社会・経済活動を制限する「サーキットブレーカー」を実施しており、4~6月期の収益はさらに悪化するとアナリストは予想している。クレディ・スイスのアナリストは、政府は経済再開を段階的に進めており、経済回復はゆっくりしたものになるとの見解を示した。

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