選挙は早期に実施、テレビ番組でヘン副首相

　ヘン・スイーキアット副首相兼財務相は27日、チャンネル・ニュースアジア（CNA）の番組収録で、選挙の早期実施を強く示唆した。
 
　選挙は来年4月14日までに実施しなければならない。ヘン氏は「シンガポールは、この先5～10年という長期的な取り組みが必要な重大な課題に直面しており、選挙を早期に行えばそれだけ早く、すべての人を結集しこれらの課題に取り組むことができる」と述べた。
 
　ヘン氏は、韓国などほかの国も困難な状況の中、選挙を実施したことを取り上げた。選挙を実施する際は公衆衛生、市民の安全確保をまず配慮する。このため選挙の実施方法もこれまでとは違ったものになるという。
 
　選挙実施をコロナウイルス感染流行の時期にも可能とする議員選挙法（特別措置）が26日、発効しており、在宅を指示された有権者も特別な計らいの下、投票できる。また立候補予定者は届け出が自身でできない場合、代理人を立てることができる。
 
　ヘン氏は26日、第3次補正予算案を議会に提出したが、過去の政権が蓄積した剰余金から310億Sドル（約2兆3千億円）を引き出す内容だ。これで過去の剰余金からの引き出し額は前の補正予算の分を含め520億Sドル（約3兆9千億円）になる。ヘン氏は「これでシンガポールの財政力は大幅に弱まる」と説明した。