シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP最低株価要件を6月1日付で廃止、監視リスト脱却条件は厳格化

経済

2020年5月12日

最低株価要件を6月1日付で廃止、監視リスト脱却条件は厳格化

 シンガポール取引所(SGX)で6月1日から最低株価要件が廃止される。この結果、最低株価(0.2Sドル=約15円)の条件を6カ月間満たせなかったため監視リストに掲載された1部上場の銘柄は自動的にリストから削除される。SGXの監督部門、SGXレギュレーションが発表した。
 
 最低株価要件は2016年、株価操作を防止する目的で導入されたが、監視リストに掲載されると銀行からの借り入れやほかの企業との提携などビジネス関係の構築に支障が出る事態を招いた。
 
 同年、6カ月間にわたり時価が平均で4,000万Sドル(約30億円)を下回った場合も監視リストに掲載するとの規則も導入されたが、今回、監視リストからの卒業要件が厳しくなった。
 
 経常的でない収入、本業以外の活動から得られた収入はリストから卒業するための利益要件とみなされない。事業の採算性に疑問があるとの意見を会計監査人が財務諸表に付した企業、直近の財務諸表に対し監査人が意見を修正する可能性のある企業も卒業できない。

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