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金融

2020年5月5日

金利下落で個人向け貯蓄国債の利回りが過去最低に

 金利下落が預金金利、貸付金利さらには国民向け国債(SSB)の利率に影響している。政府が4日に売り出したSSBの利率は10年間の平均利回りが年1.05%と、2015年の売り出し以来の最低だった。
 
 投資指南業者アイファストのアナリスト、アン氏によるとSSBはシンガポール国債の利回りを基準にしているため、利率低下は自然の成り行きだ。10年物国債の利回りは、昨年末が1.73%、今年3月末が1.27%、4月末が0.89%。
 
 金融機関の多くも預金金利、貸付金利を引き下げている。最大手DBSは1年物定期預金(FD)の利率を1.4%から1.15%へ下げた。金利変動型住宅ローンの金利も下げた。
 
 OCBCではここ2カ月間に住宅ローンの金利を最大0.1ポイント引き下げた。大華銀行(UOB)は住宅ローン金利を据え置いているが、必要に応じ見直す。
 
 定期預金以外の利率も例外ではなく、DBSは貯蓄口座の大口預金に対する利率を年0.05%に引き下げた。OCBCも今月に続き6月も利率を引き下げる。
 
 金利、利率を変更しないと表明したのは香港上海銀行(HSBC)シンガポールのみ。

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