シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP3月の外国人入国者は85%減の24万人、中国人はわずか

社会

2020年4月30日

3月の外国人入国者は85%減の24万人、中国人はわずか

 シンガポール政府観光局(STB)は29日、3月の外国人入国者は前年同月比85%減の24万人だったと発表した。コロナウイルス騒動でシンガポール、中国を含む複数国が外国人の往来を制限したためで、これまで入国者の約20%を占めていた中国人は1,500人にとどまった。パンデミックは終息しておらず、外国人入国者の減少はこの先も続く見通しだ。
 
 これほどの入国者の減少は2003年のサーズ(重症急性呼吸器症候群)の時以来。同年4月の外国人入国者は22万人、5月は19万人だった。
 
 3月の入国者の出身国別内訳は、多い順にインドネシアが4万6,500人、英国が2万600人、豪州が1万8,700人だった。
 
 1~3月の外国人入国者数は前年同期比43%減の270万人になった。昨年の入国者は1,910万人で、約19%に当たる360万人が中国人だった。
 
 観光収入も激減が確実だ。感染拡大阻止のための「サーキットブレーカー」の施行で観光施設、娯楽施設も閉鎖されたためだ。サーズの時は世界保健機関(WHO)がシンガポールに対し安全宣言を出してから観光業の回復まで7~8カ月を要したが、今回はもっと時間がかかるとSTBは予想している。
 

●一般社会の感染者は11人

 保健省によると、29日に確認された感染者は690人で、ドーミトリーを宿舎とする外国人労働者が660人だった。一般社会の感染者は11人で、感染経路不明な者はこの1週間、1日9人と1桁になった。対策強化が奏功したという。

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