シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP大幅増益のシェンションが一時金、衣類のエスプリはアジアから撤退

経済

2020年4月29日

大幅増益のシェンションが一時金、衣類のエスプリはアジアから撤退

 スーパーマーケットチェーンを展開するシェンションは第1四半期(1~3月)決算で大幅増益だったことから、職務に励んだ社員に報いるためとし賃金を1カ月分、余分に支給する。一方、衣料品、履物、アクセサリー販売の香港系エスプリ・ホールディングスはウイルス禍余波で客足が激減したため、シンガポールを含むアジアの56店すべて(中国本土を除く)を閉鎖する。
 
 シェンションの売上高は前年同期比31%増の3億2,870万Sドル(約248億円)、純利益は50%増の2,900万Sドル(約22億円)。春節時期の売り上げが予想以上だった。またウイルス感染の警戒レベルを政府が上げた後、家庭での食事が増え、シェンションの食品販売が急増した。自社ブランド品の販売も伸び、利益率が上がった。
 
 シェンションは昨年末から在庫を増やし、品切れの事態を回避した。サプライチェーンが途絶する可能性に備え、引き続き高水準の在庫を維持するという。
 
 エスプリは香港取引所への通知で、シンガポール、マレーシア、台湾、香港、マカオの店舗を6月末で閉鎖すると発表した。シンガポールではイオン・オーチャードなどに12店を展開しており、70人を雇用している。
 
 同56店の売上高(3月末までの9カ月間)は計2億6,700万香港ドル(約36億8,400万円)で、連結決算の4%弱。

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