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経済

2020年4月24日

GDP予想は再度下方修正の可能性、テレビ番組でチャン通産相

 チャン・チュンシン通産相はブルームバーグテレビとの単独会見で、今年の経済は先に立てた修正予想(4%減)より大幅な減少になるとの見通しを示した。政府はウイルス感染拡大を防止するため経済・社会活動を制限する「サーキットブレーカー」の6月1日までの延長を決めており、チャン氏は、6月以降段階的に業務再開を認める経済部門を増やしたいと語った。
 
 第1四半期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比2.2%減少しており、前期比では10.6%(年率換算)の減少になった。
 
 サーキットブレーカーで学校は閉鎖し遠隔学習に移行し、社会機能の維持に不可欠と政府がみなした業種しか営業を認められない。このため造船所や建設現場での工事に遅れが出ることは確実だ。
 
 OCBC銀行のセリーナ・リン主任エコノミストは,サーキットブレーカーの延長は経済をさらに悪化させるとし、今年のGDPは6~10%の減少もあり得るとした。第2四半期のGDPは20%超の減少が予想されるという。
 
 大華銀行(UOB)は通年のGDP予想を2.5%の減少から4%の減少へ修正した。エコノミストのガン氏は、政府が6月1日以降の経済開放を段階的に進めると表明したことを取り上げ、先に予想した、建設、サービスなど一部産業部門の急速な回復は無理と述べた。
 
 シティ・シンガポールは8.5%のGDP減少を予想している。サーキットブレーカーで経済活動の25~30%は止まるという。

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