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経済

2020年4月21日

中銀が銀行に0.1%の金利で無制限融資、中小企業金融を後押し

 シンガポール金融管理庁(MAS=中央銀行)と輸出促進機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)は20日の共同声明で、銀行による中小企業金融を後押しするため、年率0.1%の金利で適格銀行に期限2年の融資を実行すると発表した。銀行はこの資金を、中小企業向け融資スキームの「中小企業運転資本融資」か「臨時つなぎ融資プログラム」を通じて貸し付ける。
 
 銀行の資金調達コストを下げ、融資しやすくするための措置で、来年3月31日まで銀行がMASから取り入れる資金に0.1%の金利を適用する。
 
 銀行が融資を行う際の政府のリスク負担は90%で、MASのラビ・メノン総裁は「ほぼゼロ金利での資金供給であり、低利で中小企業への融資を増やすことを、銀行に期待している」と語った。
 
 OCBC銀行は年2~3%の金利で中小企業に貸し付ける方針で、6月末までに10億Sドル(約750億円)の貸し付けを計画している。融資手数料も免除する。
 
 大華銀行(UOB)によると、中小企業に対する新規融資は1月と比べ既に3.5倍に増加した。3月に承認した融資申請件数は1年前の60倍。最大手DBS銀行でも3月の融資申請件数、額とも1年前の2倍になったという。

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