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経済

2020年4月16日

デジタルバンキング利用が急増、零細企業の融資申請が増加

 デジタルバンキングサービスの利用が急増している。住民は在宅生活を強いられているためオンラインで銀行サービスをますます利用するようになっており、最大手のDBSでは年初3カ月間でデジタル的に取引された額が前年同期より90億Sドル(約6,793億円)増加した。
 
 DBSの顧客は530万人を数え、うち100万人はほぼすべての取引をオンラインで行う見通しだという。年初3カ月間で10万の顧客がデジタル取引を開始したが、うち30%は50歳以上の客だった。小口部門担当者は「ウイルス感染の拡大が変化を後押しした」とコメントした。
 
 政府はキャッシュレス化への移行を奨励しており、ソーシャル・ディスタンシング確保の意味合いもあり、銀行もキャッシュレスを顧客に促している。
 
 デジタルバンキングサービスの利用が急増したのは14日。この日は景気対策の一環として、少なくとも600Sドル(約4万5千円)の、成人の国民に対する給付が政府から行われた。
 
 支店を利用する顧客の減少を見込み銀行は一部の支店を閉鎖しており、DBSは57ある支店のうち29店を閉鎖した。
 
 景気対策では融資面の措置が導入されており、多数の零細・小規模企業が銀行に新規融資を申請、あるいは返済猶予を要請している。政府がリスクの90%を負担する中小企業融資の、3月の件数、融資額は急増しており、DBSでは前年同月の2倍になった。

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