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政治

2020年4月9日

経営悪化企業の監視ポスト入りを停止、資金調達の上限を緩和

 シンガポール取引所(SGX)の監督部門、SGXレギュレーションは8日、ウイルス禍で経営難、資金難に陥る企業が増加する見通しのため、監視を緩めると発表した。
 
 SGXレギュは「新型ウイルスで世界中の企業にとり経営環境が悪化し、多くの企業で収益が減少している。株価は下落し時価は縮小した。銀行が融資に慎重なため、企業は資金ショートを起こす恐れがある」とした。
 
 SGX上場企業は赤字が3年度続いた場合や、時価が4,000万Sドル(約30億円)を下回った場合、監視リストに入れられるが、今回これをやめる。監視リストに入った企業は不当な偏見にさらされる可能性があるからだという。
 
 このため、6月と12月の最初の営業日に行っている、リストに含めるかを判断するための企業財務の精査を当面控える。また一部上場企業に対し、株式発行上限規則を緩和し、十分な資金を調達できるようにする。現行規則では資本金の50%相当分までの新株式または転換証券を発行できるが、上限を100%に引き上げる。来年12月末まで施行する。

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