シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPIHHが遠隔医療のドクター・エニホエアに出資、政府機関も

経済

2020年4月1日

IHHが遠隔医療のドクター・エニホエアに出資、政府機関も

 マレーシアとシンガポールに上場しているアジアで最大の病院経営者IHHヘルスケアなどが中心になって、遠隔医療サービスを提供している新興企業のドクター・エニホエアに2,700万米ドルの出資を行った。事業拡大を支援するためで、シンガポール経済開発庁(EDB)の投資部門子会社と豪州最大のベンチャーキャピタル、スクエア・ペッグも出資チームを率いた。
 
 ほかにシンガポール国営投資会社テマセクの子会社、既存株主のカメット・キャピタル・パートナーズも出資に加わった。これでドクター・エニホエアがこれまでに得た資金は4,000万米ドルになった。
 
 ドクター・エニホエアはフェリーターミナルの検問所に遠隔医療のシステムを設置しており、体温が37.5度以上の旅客は同システムを利用し医師の診断を受けることができる。 ウイルス感染防止のため自宅待機を命じられた個人にも医療サービスを提供している。
 
 IHHはマレーシアに本部を置く、三井物産が筆頭株主の会社で、10カ国で77の病院を経営している。ケルビン・ロー代表は「医療を患者にとり利便性の高いものにする」と語った。
 
 ドクター・エニホエアはシンガポールで外来診療所を8つ所有し、1,300の診療所と提携。ユーザーはアプリ上からビデオ会議方式で医師の診断を受けられ、処方薬は数時間以内にに配達してもらえる。
 
 ウイルス対策で人と人との距離を開け、接触機会を減らす社会距離戦略が広く採用される中、ドクター・エニホエアに加盟する医師、ユーザーが急増しているという。

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