「健康な」感染者専用施設を整備、英・米からの帰国者はホテルに隔離

　保健省は、新型コロナウイルスに感染しているが、入院する必要のない人を収容する隔離施設を東部パシル・リスのディーリゾートNTUCに整備した。500人を収容できる。
 
　ガン・キムヨン保健相は24日の会見で、世界的に感染者が増加するなか、シンガポールでも感染者が増加すると見込まれ、病院の受け入れ能力を維持する必要が生じていると述べた。
 
　現在、退院できるほど体調が良好だが、ウイルス感染が陽性の人は病室に隔離されている。しかし医療がほとんど不要なこうした人に病院資源を使うのは無駄が大きいという。
 
　英国、米国から26日かそれ以降に帰国する居住者（国民と永住者）は自宅待機ではなく、政府が借り上げたホテル客室に収容する。1人1室で、部屋には専用のトイレとバスルームがあり、食事も部屋で提供を受ける。ほかの人との接触を避けるためだ。
 
　収容期間は14日間で、大人、子どもを問わず保健省職員が空港で帰国者と会い、ホテルまで運ぶ。
 
　感染者と濃厚な接触があった人を特定できるソフトウエアをシンガポールは無料開放し、世界のだれもが利用できるようにする。ブルートゥース技術を利用したスマホアプリで、ソースコードを公開し、再利用、修正、拡張、再配布を許容する。感染が判明した者と2メートル以内の距離に少なくとも30分いた人を特定できる。相手も同じアプリを使っていることが条件。