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社会

2020年3月9日

堕胎件数が減少傾向に、8年間で約半数に

 堕胎件数が減少している。避妊に関する知識の広まりで望まざる妊娠が減少していることが背景にある。
 
 保健省統計によると、最新統計である2018年の避妊は6,400件で、10年の1万2,000件と比べ47%減少した。避妊件数は10年以降、減少傾向をたどっている。
 
 最大の理由は10歳代の堕胎の減少で、10年は1,090件(堕胎全体の9.1%)あったが、18年は330件(同5.2%)に減少した。10歳代の女性による出産は10年の641人に対し18年は289人にとどまった。カウンセラーによると、若者は避妊について昔より知識がある。
 
 年齢に関係なく女性が避妊薬・避妊具を使って妊娠を回避する方法をとっていることも堕胎の減少につながっているという。
 
 生活苦にある妊婦の支援団体、セーフ・プレースのヘン理事によると、シングルマザーは不名誉なこと、との意識が薄れ、こうした母親を支援するネットワークができていることも、堕胎を選択しない女性の増加につながっているという。
 
 10年から18年までの9年間で堕胎の約半数は既婚女性によるものだった。うち70%は理由として、「子どもはもういらない」「今以上の子どもは養えない」「前回出産時と近すぎる」「子どものいる家庭をまだ望まない」を挙げた。

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