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社会

2020年3月3日

リー初代首相の顔をあしらった大メダル、売り出し数時間で募集停止

 故リー・クアンユー初代首相の顔をモチーフにした大メダルと小型の胸像を貨幣鋳造所(シンガポール・ミント)が2日、ホームページ上で売り出したが、ソーシャルメディアで批判が相次ぎ、数時間後に注文受け付けを取りやめる羽目になった。
 
 ストレーツ・タイムズの取材に対しシンガポール・ミントは「リー氏が死亡して5周年を記念し大メダルと胸像を売り出した」との声明を出した。
 
 価格は、大メダルが1個10~1,888Sドル(約770円~14万円)。胸像(縦横110ミリ×430ミリ)は注文生産のため価格は表示されなかった。メダルは金、銀、卑金属製の4種。胸像は銅製。
 
 スタンフォード・ラッフルズ上陸200周年を記念した、シンガポール・サルート(敬礼)シリーズの第2弾としての発行だった。第1弾はラッフルズの顔をあしらった大メダル。
 
 ソーシャルメディアでは「故リー氏は偶像化されるのを望んでいなかった。記念メダル、胸像は彼の意思に反する」との批判が多数掲載された。今年、選挙が行われる可能性があることから政治的匂いがするとの意見や、リー氏の像を利用し儲けようとするのは不謹慎、との意見もあった。
 
 文化・共同体・青年省は、リー氏の名前、画像は営利目的に使用してはならない、との指針を示している。今回のメダル、胸像販売がこれに抵触するかは不明。

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