景気対策でヘン副首相が総括答弁、新たな感染者に日本人

　ヘン・スイーキアット副首相・財務相は28日、予算案に関する国会審議の総括答弁で、新型ウイルスの感染拡大による景気対策で産業界、国民への追加支援の要望が議員から出されたことについて、経済への影響を熟慮した上で新年度予算案を組んでおり、既に決定した措置を着実に実行することが重要と述べた。
 
　3月1日までに新たに4人の感染が確認されたが、1人は就労査証を持つ日本人男性（54）だった。どこで感染者と接触したかは不明。これでシンガポールでの感染者は累計で106人になった。
 
　感染拡大の影響を最も受けている観光、宿泊、航空業には、賃金補助など4億Sドル（約311億円）の支援を行う。タクシー、個人ハイヤー、ホーカー、観光ガイド、飲食店などには計2億Sドル（約155億円）の支援を行う。
 
　景気対策全般では、賃金助成のジョブズ・サポート・スキームを2カ月早めて実施し、5月末に助成金が企業に届くようにする。自営業者への支援については担当政府機関が具体的支援内容を追って発表する。
 
　ウイルス感染が確認された人のうち3人はeラーニングソリューション業者ウィズラーン・テクノロジーズでの感染だった。ウィズラーンでの感染者は11人になった。