求職者と求人企業を結びつける組織、NTUCが立ち上げ

　労働組合の翼賛団体、全国労働組合会議（NTUC）は、企業から解雇されることが確実なホワイトカラーの労働者が新たな就職口を得るのを手助けする組織としてNTUCジョブ・セキュリティー委員会（JSC）を立ち上げた。失業の期間を最小限にするのが狙いで、専門職者・部長級管理職・エグゼクティブが支援対象。ン・チーメンNTUC書記長（首相府相）が国会で明らかにした。
 
　JSCにはすでに4,000社が加盟している。従業員の合計は50万人で、90％余りは中小企業。社員を採用したい企業と、解雇せざるを得ない企業の橋渡し役を担う。
 
　解雇通知を受けた従業員が解雇される前に、新たな勤め先を確保するほどの迅速な支援を目指すという。新たな職に就くには技術が不足している場合、NTUCは提携訓練機関と協力し、必要な技術訓練を提供する。
 
　ン書記長は「職の保証とは、同一職を生涯保証することと同義ではない」と指摘。技能向上、職の確保のために必要なものを労働者に提供することで将来の展望も明るさを増し、経済的安心を得ることができると述べた。
 
　現在、ホテルの客室稼働率は35％まで下がり、観光地の訪問者は最大90％減少するなど、観光業が新型ウイルス拡散の深刻な影響を受けている。