シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP1月の製造業生産は予想外の3%増、薬品生産がけん引

経済

2020年2月27日

1月の製造業生産は予想外の3%増、薬品生産がけん引

 シンガポール経済開発庁(EDB)が発表した1月の製造業生産高は前年同月比3.4%の増加で、2カ月続いた減少から反転した。バイオ医学部門の大幅生産増によるもので、電子機器部門は引き続き振るわなかった。
 
 バイオ医学部門の生産は41.1%増で、生物製剤(ワクチン・血清)など薬品生産の増加によるものだ。バイオ医学を除いた製造業生産は3.8%の減少になる。
 
 電子機器部門の生産は7.2%減少した。減少は3カ月連続。昨年末、増加に転じた半導体生産が再び落ち込んだ。
 
 新型コロナウイルスの感染拡大で第5世代無線通信(5G)技術の展開にブレーキがかかっており、電子部門の回復は年央以降になるとメイバンク・キム・エンのエコノミストは予想している。
 
 精密工学部門の生産は18.1%増加した。半導体製造装置の生産増によるものだ。大華銀行(UOB)のエコノミストによれば、中国は電子機器の原料、中間財の主要輸出国であるため、シンガポールにおけるコンピューター周辺機器、データストレージ機器、デジタル家電の生産が影響を受ける見通しだ。
 
 輸送工学部門の生産は9.3%減少した。航空機利用が減り、保守・整備需要が減少するため、今後一段の生産減が予想される。

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