シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP新たな国家自動車政策を発表、域内の一大生産拠点に

経済

2020年2月24日

新たな国家自動車政策を発表、域内の一大生産拠点に

 マハティール首相は2月21日、国家自動車政策(NAP)の改訂版「NAP2020」を発表した。
 
 国内自動車産業の長期的な展望を方向付けるもので、生産額を2030年までに1,042億リンギ(約2兆7,700億円)に引き上げることを目標とする。
 
 研究・開発(R&D)と新技術導入による競争力向上に重きを置き、域内で自動車の一大拠点になることを目指す。同日付で各紙が伝えた。
 
 NAPの見直しは14年以来となる。改訂版では30年までの長期的な目標を明記。
 
 同年までに自動車生産台数を147万台とし、19年実績(約57万台)の2.6倍の規模に引き上げるとした。なおタイの昨年の生産台数は約201万台、インドネシアは約129万台だった。
 
 また30年までに新車販売を122万台、完成車輸出額を123億リンギ(約3,272億円)に引き上げることを目標に据えた。
 
 さらに新車用の部品輸出は283億リンギ(約7,528億円)、再生部品の輸出は100億リンギ(約2兆6,600億円)を目指すとしている。
 
 自動車産業の雇用者数は32万3,000人を目標に設定。内訳は製造部門が12万8,000人、アフターサービスが4万6,000人、ロボティクスが3万人、IoT(モノのインターネット)が4万4,000人、次世代移動サービス「MaaS(マース)」が7万5,000人で、新技術分野で多くの雇用を見込む。
 
 また国内の部品サプライヤー数を30年までに1,285社とすることを目標に掲げており、うち400社はティア1のサプライヤーになることを想定している。
 
 マハティール首相は、自動車産業の振興により、新技術分野で多くの雇用が生まれるとコメント。鉄鋼やプラスチック、ゴム、石油化学などの産業にも波及効果が生まれ、国内経済に大きく貢献するだろうと述べている。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP新たな国家自動車政策を発表、域内の一大生産拠点に