シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPホテル客室稼働率が50%に、建設工事に遅れ、感染者は75人に

社会

2020年2月17日

ホテル客室稼働率が50%に、建設工事に遅れ、感染者は75人に

 新型コロナウイルスCOVID-19の感染者数が75人になった。中国本土以外では国・地域別で最多だ。シンガポールを訪問する外国人が急減しており、ホテルに影響が出ている。最も影響が大きいのは最初に感染者が確認されたセントーサ島のホテルで、客室稼働率は平均で27%まで落ち込んだ。
 
 統計調査のSTRによると、昨年のホテル客室稼働率は85.2%。稼働率低下はオーチャードのホテルも例外ではなく、2月9日の時点で47%まで下がったという。政府がコロナウイルスへの警戒レベルを引き上げて以降、特に低下が顕著だ。
 
 中国人は外国人入国者の約20%を占めており、OCBC銀行のリン主任エコノミストは、中国でCOVID-19がいつ収束し、旅行・航空便規制を解除するかにシンガポールの観光業の回復がかかっていると述べた。
 
 建設業の現場では中国から資材の到着が遅れ、工事が遅れているプロジェクトがある。外装だけでなく内装まで仕上げた部屋を、クレーンを使って現場で積み木をするようにして組み立てるPPVC工法のモジュールを中国から輸入している建設事業で、集合住宅、寄宿舎、介護ホームなど44のプロジェクトでこの工法が利用されている。
 
 16日の時点で感染が確認された患者は75人になった。うち3人は国軍兵士で、2人はグレース・アセンブリー・オブ・ゴッド教会に出入りしていた。これで同教会での感染者は18人と最大の感染源となった。

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