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経済

2020年2月10日

新型ウイルスは域内経済に影響、シンガポールのGDPを最大1%押し下げ

 世界の工場と自他ともに認める中国での生産活動が新型ウイルスの感染拡大で縮小しており、メイバンク・キム・エン証券によれば、域内ではシンガポールとタイがサプライチェーン途絶の影響を最も受ける見通しだ。
 
 DBS銀行のエコノミストは今年のシンガポールの実質国内総生産(GDP)増加率予想を1.4%から0.9%へ引き下げた。OCBC銀行のセレナ・リン氏は、感染騒動が3~6カ月以上続くようであれば、GDPを0.5~1ポイント押し下げるとしている。
 
 中国は世界の繊維・履物輸出の30~40%、機械・電気機器輸出の20%を占めている。ウイルス発生地である武漢に至る道路は封鎖され、貨物輸送のDHLは武漢のある湖北省での集配サービスを停止した。ほかの省、都市でも交通規制が敷かれる可能性がある。
 
 シンガポール金融管理庁(MAS)は9日、現金引き出し、オンライン金融サービスの需要増に対応できるよう金融機関に準備を求めた。
 
 DBS銀行は支店を訪問する客の体温を測定し、健康状態を記入した用紙の提出を求める。OCBC銀行はATM(現金自動預払機)の利用増を見込み準備を整えた。大華銀行(UOB)では極めて重要な業務に携わる行員はほかの行員とは別の部屋で作業をさせている。支店では行員はマスクをして客に対応する。

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