急成長企業の特徴は技術力、上位10社の売上高増加率は年140％超

　ストレーツ・タイムズ（ST）と調査会社の独スタティスタは、急成長を遂げた企業10社を発表した。テクノロジー系企業、デジタル技術・革新的技術を採用した企業が多くを占めており、ほかに先んじ技術に投資することが成功の鍵のようだ。
 
　STとスタティスタは2015年に15万Sドル（約1,200万円）超、18年に150万Sドル（約1億2,000万円）超の収入があった急成長の国内企業100社を調べた。
 
　収入増加率が年340％と1位だったのは電子商取引プラットフォームのシナジー・コーポレーションで、カタログ作成、マーケティング、倉庫管理、配送サービスを総合的に提供している。
 
　2位は船主会社で構成するシナンジュ・タンカーズ・ホールディングスで船舶燃料の供給業者。収入増加率は237％。
 
　3位が配車アプリから始め、食事デリバリー、デジタル決済など多様なサービスを手掛けるグラブ・ホールディングスで、シンガポール法人代表によると、進出先市場の実情に合わせたサービスが成功の鍵だという。
 
　スタティスタ幹部のクラーク氏は、健康、教育、廃棄物管理といった、ほかの国では政府あるいは大企業が支配する分野で急成長の企業が活躍しているのがシンガポールの特徴だと語った。好例が貴金属リサイクルのBRメタルズ（6位）で、環境への害が深刻な地中掘削の代替手段となることを目指している。
 
　4位はデジタル決済サービスのコーダ・ペイメント、5位は10分間理髪のKカットを運営するKCグループ。
 
　7位から10位は、配送管理のロードブル・ロジスティクス、旅行・宿泊予約のグローバルティックス、カード決済のレッド・ドット・ペイメント、法令順守支援のシノプシス・ソリューションズ。