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社会

2019年12月24日

軽食パック製造のボックスグリーン、新工場は刑務所の中

 ナッツ、ドライフルーツなどを小袋に詰めた軽食を生産・販売する新興企業のボックスグリーンが新たな袋詰め工場を6月、チャンギ刑務所内に開設した。4人の現場監督の下、20人の受刑者がフルタイムで働いており、1日5,000袋を生産している。
  
 共同創業者のウォルター・オー最高経営責任者(CEO)によると、工場の床面積は3,500平方フィート(325平方メートル)。マンダイにあった旧工場の3倍の面積で、生産能力も2.5倍になった。約50種の商品を生産している。
 
 刑務所内従業員は外食産業で就労経験のある者が多く、未経験者には訓練を施している。来年は服役を終えた者を最多3人、物流部門の社員として雇用する計画だ。オー氏は「単にナッツを売るのではなく、意味を持ったナッツを売りたい」と語った。
  
 ベンチャーキャピタルから出資を受けており、新工場建設ではシンガポール社会企業センターからの出資もあった。
  
 商品はコールド・ストレージ、オンライン商店のレッドマートおよび自動販売機を通じ販売されている。自販機の多くはDBS銀行、ツイッターなど企業内に設置されており、ほかに300社が社内売店で扱っている。航空会社ではスクート、ジェットスターに納入している。
  
 売り上げは過去4年間、前年の2倍のペースで増加しており、現在は7桁に達したという。

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