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経済

2019年12月12日

日曜大工のホーム・フィックス、経営難で全店舗閉鎖へ

 多くのショッピングモールに出店し、住民になじみの店だった日曜大工のホーム・フィックスが経営難から全店舗を閉鎖する。負債総額は1,980万Sドル(約16億円)。電子商取引サイトは当分継続する。
 
 ホーム・フィックスはロー・チョンキー兄弟が興した会社で、元は金物屋。実店舗を減らし、オンラインでの販売、修理サービス、ワークショップに軸足を移す方針を立て、昨年5月のメーデー大会でリー・シェンロン首相が、時代の潮流に合わせた企業の代表例として取り上げたが、オブザーバーは、転換努力はあまりに少なく、しかも遅きに失したとの見方を示した。
 
 ロー氏が10日に開催の債権者会議で明らかにしたところによると、経営悪化の理由は、高いモール賃貸料、電子商取引業者との競争、不採算店の存在、配送料が電子商取引業者より高かったことなど。
 
 最も売り上げが多かったグレート・ワールド・シティー店とトムソン・プラザ店の改装工事も経営に影響した。
 
 シンガポール経営大学のセシャン・ラマスワミ准教授は、シンガポールは都市化が進んでおり、住宅所有者も忙しい毎日を送っているため、日曜大工市場の規模は小さいと指摘した。
 
 住宅地にある家族経営の金物屋は賃料も低く、賃料が高いモールに入居しているホーム・フィックスより低価格で商品を販売できる。

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