シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP経済の先行きに明るさ、金融管理庁調査

経済

2019年12月12日

経済の先行きに明るさ、金融管理庁調査

 シンガポール金融管理庁(MAS)は、経済の先行きに対する民間エコミストの意見をまとめ公表した。先行きに対する悲観度が減じており、第4四半期の経済成長率は1%になると予想している。MASは11月に調査を実施し、22人のエコノミストが回答した。
 
 経済成長率は第2四半期が0.2%、第3四半期が0.5%だった。エコノミストは通年の成長率予想を0.7%(9月に実施の前回調査時は0.6%)とした。楽観の背景にあるのは製造業の動向で、現在の生産高縮小から、来年は増加に転じると見込まれている。
 
 緩やかながら経済の上向きは来年1年を通じ続く見通しで、来年の経済成長率予想の中央値は1.5%。CIMBプライベートバンキングのソン・センウン氏は、製造業の悪化は底を打ったとみている。
 
 その根拠となったのは第4四半期の製造業生産が前年同期比4%増と、予想を上回る増加率だったことで、デジタル化の流れの中、企業はテクロノジー投資を増やしており、電子機器生産の増加が見込める。
 
 大華銀行のバーナバス・ガン氏も「今年の経済成長の足を引っ張った製造業だが、来年は持ち直す」とコメントした。
 
 シンガポール国立大学ビジネススクールのローレンス・ロー准教授によれば、接客業(ホテル、外食、イベント)が好調で経済をけん引している。小売業、金融・保険は不振が予想されるという。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP経済の先行きに明るさ、金融管理庁調査