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社会

2019年12月11日

UNDP人間開発指数で9位を維持、しかし所得格差は大

 国連開発計画(UNDP)が発表した今年の人間開発指数(HDI)で、シンガポールは昨年に続き9位にランクされた。HDIは、保健、教育、所得という人間開発の3つの側面に関して、ある国における平均達成度を測るための簡便な指標。
 
 しかしシンガポールは所得、教育の不平等が大きく、これを考慮に入れると順位は14位下がる。4位タイの香港も同様で、不平等を考慮すると17位下がる。15位タイの米国は15位下がる。
 
 総合順位1位はノルウェーで、2位がスイス、3位アイルランド、ドイツと香港が4位タイ、豪州とアイスランドが6位タイ、8位がスウェーデン、9位シンガポール、10位オランダ。日本は19位だった。
 
 シンガポールは教育の不平等が11%。最も平等なのがスイスで1.9%。所得の不平等でシンガは25%だった。ゼロに近いほど平等に近い。
 
 UNDPの報告書は、不平等、不均衡はあらゆる社会を損なっている世界的問題で、社会の結合を弱め、政府、制度に対する信頼、人間同士の信頼を弱めていると指摘した。
 
 シンガポールは火力発電燃料に天然ガスを利用しており、化石燃料消費の多さが弱みとされた。
 
 所得格差についてシンガポール社会科学大学のテセイラ准教授は、大きな差が存在することは事実としながらも、所得格差と生活の質は必ずしも相関関係にないとコメントした。

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