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社会

2019年12月10日

10人に3人は家庭内虐待の経験、民間調査

 非営利団体のユナイテッド・ウーマン・シンガポールと市場調査・コンサルティング会社のイプソス(本社:パリ)は家庭内暴力など家庭内虐待に関する調査結果を公表した。国民の10人に3人は、そのような虐待を経験した、あるいは経験した人を身近に知っていると回答した。
 
 虐待の定義は人によって異なり、配偶者に暴力を振るい、傷を負わせることが虐待に当たる、との回答は84%だった。身体に傷が残らなくても配偶者に暴力を振るうことは虐待に当たる、との回答は75%だった。
 
 配偶者の意思に反し性行為を行うことは虐待に当たらないと思う、と回答した人は20%いた。また言葉による暴力、あるいは配偶者の意思に反し行動を制約することは虐待に当たらない,と考えている人は30%だった。調査には300人が回答した。
 
 社会・家族開発省は家庭内虐待を、身体的、性的、心理的に行動を支配する性質のものと定義しており、具体的には、言葉による虐待、脅し、いやがらせ、威圧、行動の支配(友人、親類に会うのを制約する、金を自由に扱わせない)を挙げている。
 
 家庭内虐待は、配偶者、パートナー、親、子ども、兄弟間で発生する可能性があるという。
 
 調査によれば、国民は家庭内虐待についてもっと理解を深めるべきと、ほとんどの回答者が考えているが、親しい人がそうした虐待の被害者だった場合、どうしていいか分からない、との回答が41%あった。

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