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経済

2019年11月21日

豪州北部からシンガポールに送電、サン・ケーブルが野心的計画

 
 オーストリアの北部特別地区(連邦直轄地)からシンガポールに海底電線で送電するという野心的計画をシンガポールのサン・ケーブルが発表した。電力は太陽光で生産する。
 
 総事業費220億豪ドル(約1兆6,300億円)の巨大事業で、サン・ケーブルは投資ファンド創業者のキャノン・ブルックス氏と鉱業界の有力者アンドリュー・フォレスト氏の所有会社スクワドロン・エナジーから資金を調達する。
 
 シンガポール・エネルギー管理庁(EMA)はストレーツ・タイムズの取材に対し、サン・ケーブルと協議を持ったことを認めた。計画によれば、サン・ケーブルは出力10ギガワットの巨大ソーラーファームと、毎時22ギガワットの蓄電池を建設し、シンガポールまで4,500キロの高圧送電線を海底に敷設する。いずれも世界最大。送電量でシンガポールの電力需要の5分の1を賄え、シンガポールは輸入液化天然ガスへの依存を軽減できるという。
 
 サン・ケーブルは両氏から計5,000万豪ドルの提供を受けた。設計、監督機関の承認取り付けに充当する。残りの資金は2023年末までに提供を受ける。キャノン・ブルックス氏は16年、米テスラのマスク最高経営責任者(CEO)に、世界最大の蓄電池を100日以内に豪州において製作するようツイッターを通じ申し込み、実現させた実績がある。停電防止が目的で、蓄電池は送電網の安定につながった。

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