シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、香港の富裕層は消費を抑制=民間調査

経済
国際

2019年11月19日

シンガポール、香港の富裕層は消費を抑制=民間調査

 
 シンガポールと香港の富裕層は消費を減らし、現金所持を増やしている。市場調査・コンサルティングのイプソス(本社パリ)が行った対面調査によると、シンガポール、香港の富裕層は、高級酒類、高級腕時計、宝石類、デザイナー服の消費が3ヵ月前に比べ、少なくとも20%減少した。最近の経済の動きを考慮し現金所持を増やす、との回答は両市場の平均で61%に達した。
 
 イプソスは富裕層について、シンガポールの場合、世帯収入が1万Sドル(約80万円)超、香港の場合4万2,500香港ドル(約59万円)超とした。両市場とも100人が回答した。
 
 香港ではリスクをとる傾向が弱まっており、自分はリスクをとる投資家だ、との回答は、7月調査時の46%に対し、今回は36%にまで減少。7~10月期は投資に慎重になった、との回答はシンガポールの20%に対し、香港は43%だった。
 
 投資戦略にも変化が見られた。シンガポールでは、金・貴金属に投資した者が19%増加した。投資信託に投資した者は24%増だった。香港では、金・貴金属に投資が40%増と最大だった。外貨に投資した者は30%増加した。
 
 香港投資家の香港への投資は23%減少した。香港における騒乱が影を投げかけている。対照的にシンガポールでは国内投資が24%増加した。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、香港の富裕層は消費を抑制=民間調査