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社会

2019年11月18日

南洋理工大学新入生の38%、学業成績以外の審査を経て入学

 
 南洋理工大学(NTU)が大学入学資格試験やポリテクニック(工芸学校)の成績だけでなく、才能、熱意、関心も考慮し、総合的に学生を判断し、入学を認める数を増やしている。5年前は90%の志願者が学業成績だけで入学したが、今年は6,400人の新入生のうち38%が学業以外の審査を経て入学した。
 
 NTUは111学位のうち40の学位課程でこの総合的判断制度を採用している。リン・サン学務部長は、3~4年後をめどに適用する学位課程を60まで増やし、新入生の半分をこの方式で選抜すると語った。
 
 学業成績が及第点にわずかに満たない学生、スポーツ、芸術で才能があると判断される学生が総合的判断の選考対象。このため、大学側は面接に時間をとり、学生の意欲、熱意をみる。また個人評価ツール(パーソナルポートフォリオ)を選考に利用する。ポートフォリオは、学生が学習過程で残したレポートや試験用紙、活動の様子を残した動画や写真などをファイルに入れて保存したもので、個人能力の総合的な評価方法。
 
 英文学と美術史の2専攻科目課程に入学した女性は「学業成績だけなら入学できなかった。面接に臨み、ポートフォリオを提出した。自分は入学に値すると示す機会を与えてもらった」と語った。

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