シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP仕事中の高所からの墜落死が減少、足場不要の清掃ロボットも登場

経済
社会

2019年11月15日

仕事中の高所からの墜落死が減少、足場不要の清掃ロボットも登場

 
 業務中の高所からの墜落死が減少している。2009年の墜落死は24人だったが、昨年は8人にとどまった。今年は11月14日の時点で4人。ザキ・モハマド閣外相(人材開発担当)が技術教育学院(ITE)カレッジ・イーストで開催の高所作業に関するシンポジウムで明らかにした。
 
 同省は現場査察の回数を増やしており、9月は250社、300ヵ所を検査し、4件の工事停止命令と80件の罰金命令を出した。違反行為では、建設現場における足場のトーボードやガードレールの不備が多かった。ザキ・モハマド氏は「人材省の努力だけでは不十分だ。企業も労働者の生命保護にもっと責任感をもって当たるべきだ」と語った。
 
 また同氏は、30メートルの高さまで登れる清掃ロボットを導入したCYCインターナショナルを称賛に値する企業として取り上げた。このロボットを使えば作業員は高所作業が不要。同社は必要な労働力を15人から4人に減らし、作業時間も半分に減らすことに成功、足場を組み、解体する必要がなくなったことが大きい。
 
 基調演説を行ったPHコンサルティング代表のリム・ペンホン氏は、設計段階から労働者を守るための措置を含めるべきで、建築物の監理・維持、クリーニング、さらには解体時のことも考慮に入れるべきと述べた。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP仕事中の高所からの墜落死が減少、足場不要の清掃ロボットも登場