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経済

2019年11月15日

通信最大手シングテル、四半期ベースで初の赤字

 
 通信最大手の政府系シンガポール・テレコム(シングテル)は11月14日、第2四半期(7~9月)決算は6億6,800万Sドル(532億円)の赤字だったと発表した。四半期ベースでの赤字は初めて。
 
 シングテルの関連会社、インドのバルティ・エアテルが54億9,000万Sドル(約4,374億円)の引当金を計上し、シングテルが出資分(35%)に対応する19億3,000万Sドル(約1,538億円)の負担を余儀なくされたためだ。インドの最高裁判所は通信事業者が政府に収める免許料の算定方法について、政府の主張を支持する判決を下し、未払いの帯域幅使用料を含め、エアテルは54億9,000万Sドル(約4,374億円)の納付を命じられた。 
 
 シングテルの前年同期の決算は6億6,700万Sドルの黒字で、バルティ・エアテルの引当金負担がなければ、4%の増益になったという。シングテルの連結営業収入は前年同期比2.8%減の41億5,000万Sドル(約3,307億円)。法人部門は低調だったが、個人部門は堅調だった。この先1年間の投資は21億Sドル(約1673億円)を計画しており、豪州オプタスに12億Sドル(約956億円)を割り当てる。
 
 今回の赤字は経営に深刻な影響を与えるほどの額ではなく、シングテルは通期で17.5セント(約1,394円)の配当を実施するとの方針を維持する。このため6.8セント(約542円)の中間期配当を行う。

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